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その第二校舎組が、肝試しのようなことをする少し前のこと。
「ひーちゃん遅いですよ」
学校のグラウンドの照明にどう登ったか知らないが、その照明に腰掛ける女子がいた。その女子は、中身は分からないが長い棒見たいのを、筒状の長い袋に入れ持っていた。そして、ひーちゃんと呼ばれる者は、腰に刀の鞘を挿していた。
「ひーちゃん呼ばないで下さい。俺は輝って名前があるんですから。理恵」
ひーちゃんとは輝の事らしい。そして、照明に腰掛ける彼女は、三年の理恵だったようだ。
「だったら、理恵先輩とか理恵さんって言ってよね。一様あなたより年上なんだけどな~。そしたら、ひーちゃんと呼ばないわ」
昼間の口調とは少し違い、にっこりと理恵は笑った。それにため息つく輝
「分かりましたよ…ひーちゃんで構いません。ただ学校とかは、ひーちゃんって呼ぶの止めてください。あ、そういや第二校舎行った奴ら。どうするんですか?」
それに対しては、さっきまでとは違い昼間の実花達に対しての雰囲気で答えた
「……そうね……実際に邪気も出てるし、事起きたらこちらで対応しないと。カイとしても、椿野の者としてもね。」
「きゃあぁああぁあぁ!!」
突然女の悲鳴が、その第二校舎から聞こえた。すると、2人の目つきが変わる。輝は、獣様に素早く駆け抜け第二校舎の中に、理恵は照明の上から、隣の照明。木の枝。第二校舎の入り口前と燕(つばめ)の様に素早く。また、猫の様に静かに着地し、校舎に入っていった。
そして、廊下を二人風の如く駆け抜ける。
「ひーちゃんはモノの前に、私は後ろから攻めるわ」
「了解!!」
理恵の指示に輝は応答し、二手に分かれた。
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