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ガヤガヤとそんな話が飛び交う中は、時間を知らせるチャイムが聞こえる訳もない。先生が近づいてるのも気づかぬものだ。
そして、教室の戸が開き
「お~い、騒いでないで席着けよ」
実花のクラスの担任は国語教員。長いこと教えてきてるからか、それとも風貌が極道的だからか彼が言うと生徒は静かになる。
「それじゃあ、ホームルーム始めるぞ」
そうして、ホームルームは始まり連絡などが終わるとすぐに終了。そして、授業準備の10分の間になる。そこでも、またあの話であった
「ね~実花、今日その幽霊見に行かない?」
その発言をしたのは由だった。そして彼女は、また目を輝かせていた。
「えっ!!なんで?」
実花はそれを聞いて驚く
「だってさ、本当にいるかどうか気にならない?」
由は実花に顔近づけ、輝かせた目で訴えながら言う。実花はそう言う存在がいるのを知っている。第二校舎の話に聞くのが本当か嘘かより、行くこと自体を避けたいところ。だが、由は言ったら聞かないタイプ
「やめといた方がいいんじゃねえか」
それは実花の隣の男子だった。彼は、鈴原 輝(すずはら ひかる)。運動ができ、暇な時は読書などをしている。また、眼力だけで、不良に勝ったこともあるとの噂。そして不思議な事によく早退する。
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