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燦々と輝く太陽の日差しが、里香に降り注いだ。眩しさに目を細めたが、不思議と不快な気分にはならなかった。
明日の面接に採用されれば、高時給のもとで働けるのだ。短期間とか記載されていなかったから、仕事に慣れたら事情を説明し、給料の前借を頼むつもりだった。非常識なのかもしれないが、必死に頼めば助けてくれるはず。
時給の真偽を訊く余裕も皆無だったが、それも面接時に質問をすればいい。何度か大きく息を吐き、軽い足取りで帰路についた。
里香を襲っていた暗澹たる気持ちは、僅かに晴れ間を覗かせていた。
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