2日目‐実験4‐

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“覗かない方がいい” 里香の潤んだ瞳は、そう伝えているような気がした。 “大丈夫” 声は出せないので伝わるか分からないが、口だけ動かし箱に歩み寄った。 距離が縮むにつれ、手が汗ばんできているのを感じる。 そして、村山夫妻を尻目に箱を覗きこんだ。 同時に心臓の高鳴りが、最高潮に達した。 ……いよいよだ。 だが箱の中身を見た途端、覗いたことを後悔した。
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