75人が本棚に入れています
本棚に追加
ピッ…。
小さな音と共にアンドロイドの
メビウスの眉間の赤いランプが
点灯する。
今日も一日が始まるのだ。
「お目覚めですか?リモ」
ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…。
次々と小さな音が続き、
《友達》も目覚める。
部屋が次第に明るくなる。
「おはようメビウス」
リモが朝の挨拶をすると、
「ウ~ン…お、今日はリモが
一番早起きか。おはよう」
…と声を掛けたのは親友のジコ
である。
「おはようジコ」
他の三人も挨拶を交わすのだが
皆がアンドロイドである。
アンドロイドではあるが
その仕草や表情は、
リモのそれと変わらない。
違うのはそれぞれの外見だけで
ある。
皆が違う外見をしている為に
リモ自身は、自分だけが特別
変わっている等とは思っても
いなかった。
暫くの雑談の後に
それぞれ学習タイムへの
準備を終えた。
「じゃあ、また後でな」
「あぁ、後でな」
それぞれが各々の学習スペース
へと入室した。
ここからは
個人的な学習プログラムを
履修するのだそうだ。
リモもまた
自分の学習スペースへと入る。
.
最初のコメントを投稿しよう!