青い惑星

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ここからは一人きりで学習を 行なう事になっている。 各々が皆、その特性や出自に 沿った教育を受けている。 …のだとリモは思っていた。 それが…。 リモにとってはいつもと 変わらぬ朝ではあったが この日は特別な日であった。 リモが学習シートに横たわり 電磁シールドを掛けると 学習プログラムが作動した。 『おはようリモ。 今日は何の日か分かるかな?』 乾いた声が問い掛けた。 学習を指導するこの声を リーディングボイスと呼ぶ。 「何の日…? あぁ、僕の誕生日だねボイス」 『そうだ。 しかし今回は君の10回目の 誕生日…特別な誕生日なんだ』 「そうか…ひとつの区切り なんだね?」 『そう…おめでとうリモ。 今日からは学習内容が変わる。 君は今日から大人として扱われ るんだよ』 「オトナ?オトナって何だい? 学習内容が変わるって…?」 『それをこれから学習する。 君は真実を知るのだよ』 「真実?一体どういう意味?」 何も知らなければ 幸せだったのかも知れない。 しかし体の成長はいずれ 大きな疑問と、得体の知れない 欲求をリモに生み出すだろう。 その前に対処をしておかねば ならなかったのだ。 リモは自分が何者であるのかを知る事になった。 .
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