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片付けをしている間に、臣也はお風呂に入り終えたいた。
部屋に入ると、経済学の本を読んでいる臣也。
眉間に皺が寄りながら真剣な顔付きだった。
私が部屋に入って来たことにも気づかない程集中していた。
この学園にいる者の多くは親の後を継ぐものが多い。
学生であっても、遊び呆けてられない。
学業以外にも、仕事関連のことを人一倍に臣也は担っている。
(身体を壊さないか心配にはなりますよね。)
心配しても余計なお世話だというのが目に見えている。
頑固じいさんのごとく、他人の意見を聞き入れることは全くない。
ただ、最近少しずつ受け止めてくれるようにはなってきている。
(出会った頃とは比べたら少しは丸くなったってことかな?)
そう考えると微笑ましい気持ちになる。
私の考えていることが顔に出ていたのか、
「何笑っているんだ、」
本から目線だけを此方に向けて話しかけてきた。
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