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「こらぁー!寝るなーー!!!!」
2回目の怒声で完全に眠気が覚めてしまった少年は渋々体を起こした
「もう!なんだよ…気持ち良く寝てたのに~……」
「その前に何故寝る!!」
「えっ?だってさ!今日は久々の快晴だよ?これが寝ずになんとする!ナハハ!」
「あなたはそれでも私の騎士なのですか?」
そう言われた少年少し苦笑いを浮かべて
「そうだけど?」
「ん!!」
「まぁまぁまぁ!そんなに怒るなよ!それで?あなたの騎士に何か用でも?」
「用などありませんもん!」
ツン!と首を逸らす仕草に少年はまた苦笑し少女の頭を静かに撫でた
「悪かったな!これで許してくれ!」
「許しませんもん!」
少女は少年に対し背を向けて依然として怒った様子
見兼ねた少年はため息をつくと
「今度また街に連れてってあげるから!」
「ほんと?」
振り向く彼女の瞳はキラキラと輝いていた
いきなり態度を急変した彼女に少年はまた苦笑してしまう
「あぁ!本当だ!」
「本当の本当?」
とうとう体を向けてきた少女
少年はまだ幼い所が残る彼女のこういうところが好きだった
「うん!絶対だ!明日連れてってあげる!」
「やったあ!!あっ!」
少女は急に何かを思い出し手を収めると
「別に?嬉しいわけではありませんよ!これはこの領地に住む庶民の皆々方の様子を、しかたなく!姫として見るわけであり!楽しむわけではありません!」
「はいはい」
そして少年は今一度確認した
自分はこんな姫が大好きだと![image=362458415.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/362458415.jpg?width=800&format=jpg)
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