52人が本棚に入れています
本棚に追加
計画実行当日
自ら運転する黒塗りのワゴン車を今回の標的である、銀行の前に止める。
車から出る前に懐から一冊の本ーーー初めてでもできる銀行強盗!(非売品)ーーーを取り出し、改めて内容を確認し、車から出て銀行に入った。
平日にも関わらず、人が少ないのは有り難かった。ちょっと矛盾するけど、目立つのはあまり好きじゃないからね。
受付のカウンターに向かいながら頭に本の内容が浮かんでくる
① 口調はもちろん、威圧感を与える服装を心掛ける。
一晩悩んだ結果、金髪オールバックにサングラスという結論に辿り着いた僕はさっそく実行。意外と様になってるものだから、結構気に入ってたりする。
受付の銀行員も気づいたらしく、対応に応じる。
ここですかさず、僕は拳銃を取り出し、銀行員に突きつけた。
トミー
「ご、強盗だ!い、命が惜しかったらは、はやく金を出せ!(決まった…。ちょっと、引っ掛かった気がしたけど上手く言えたぞ!ずっと練習したかいがあった…)」
銀行員
「(なんだコイツ…強盗のクセに覇気が無いな。しかも安全装置掛かったまま…素人か)あーはいはい、番号順ですので後ろでお待ち下さい」
トミー「えっ?えっと…あ、はい。わかりました…」
あまりにも予想外な言葉に全ての思考回路がどこかに飛んでいってしまいつい、素直に銀行員の指示に従ってしまった
後から知ったんだけど、この銀行員、世界で一番強い銀行員らしい。
運命の悪戯というか、なんというか…
神様は随分と悪戯好きのようです…
しばらく、後ろで順番待ちしていた僕の目の前に屈強な男が現れた。
屈強な男の服には'POLICE,というロゴが施されている。
………………。
POLICEゥ!?
ポリスメン
「君が強盗かね?」
トミー
「(いや~、人違いでしょw強盗に見えます?ww)バ、バカな!何故バレたんだ!?ここはしらをきるしかない…!」
ポリスメン
「逆だぞ?」
ポリスメンB
「とりあえず署できこうか」
トミー
「NOォォォォォ!!」
呆気なく、僕は御用となった
最初のコメントを投稿しよう!