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一体、僕はどうなったんだ?
確か警官に捕まって刑務所に入れられて変な女性……名前なんだろう。紫色の服着てたからパープル………なんかしっくりこない。
『パープリン』でいいや。
パープリンに変な穴に落とされたと思ったら外に出てるし…
ああ、もう!何が何だか解らない!解らないよ!!
② どんな状況でも落ち着いて考える。
突然の出来事に混乱していた僕にあの本のアドバイスが僕の頭によぎった
ハッ、ダメだダメだ。
こんな状況でパニックになっていたら一流の銀行強盗なんかになれない!
落ち着いて状況を確認しないと…。
……………………。
とりあえず立ち上がろう。
立ち上がろうと地面に手を置いて何かが視界に入り、僕は初めて気づいた。
僕の下に人が倒れているのを
トミー
「すっ、すみませんでしたぁぁぁ!!!」
すぐさま、その場から1メートル程後方に跳び全力で土下座の体勢に入る僕。
トミー
「わたくしめの完全なる不注意でした!服が汚れているのであれば弁償します!!機嫌が良くないのでしたらすぐに何か買ってきます!!どうか!どうかここは穏便にぃーーー!!!」
間違ったことをしたら謝る。これ大切。
ちゃんと謝れば、誠意が伝わってくれる筈。 謝ることは大切だよ? 大切なことなので二度言いました。
だがいくら謝っても返事が返ってこない。 恐る恐る前を見てみる…
トミー
「あれ………起きてない?」
そう。まったく起きていなかったのである。
意識の無い相手に必死に謝ってたと考えると急に恥ずかしくなってきた。
とりあえず近くに落ちてあった箒で倒れている彼女を突ついてみるが………
トミー
「…………反応なし。寝てたのかな」
箒で突つくのを止め、彼女をそっとしておくことにした。
周りをよく見渡すと、近くに木造の建物が見える。その横には…なんか金色の建造物があった。
変な趣味だな…と思いつつ、箒を片手に建物の方に進む。
恐らく、彼女はここに住んでいて親に外を掃除するよう頼まれたのだろう。だけど途中で面倒になり寝てしまった…。
箒だけでこんな推理が出来るなんて完璧だ!これで一流の銀行強盗にまた一歩近づいた!!
完璧な推理に満足した僕は建物に進んでいった。
この先、大変な事になると知らずに
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