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珍しく咲穂から今日は早く帰れるとメールが入った。
ガラにもなくメールを見たときニヤけてしまった。
そして俺は自分でも信じられないくらい早く仕事を片し、家に帰った。
最近、咲穂の帰りが遅いせいか、家でしていた仕事も会社でするようになっていた。
咲穂と住む前はずっと１人で住んでいたのに……
咲穂の居ないマンションはすごく広く、そして居心地が悪い。
当たり前のように点けていた電気も今は点いていないと変に寂しさを感じる。
静かすぎるマンションに帰ることが少し嫌になりかけていた。
咲穂には理解しているみたいに言っているくせに、実は子供みたいなことを考えていた。
本当は単に格好悪くて言えなかっただけ。
とりあえず今は少しでも早くマンションへ……
咲穂の待っているマンションへ帰らなくては。
気持ちばかりが焦り、アクセルを踏む足に力が入りそうになるのを堪えながら家路を急いだ。
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