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弄(まさぐ)って掴んだチケットをポケットから取り出して、制服がしわにならないようにハンガーに掛けて仕舞う。
改めて手にしたチケットを亜子はまじまじと見た。
赤いチケット。
明るい部屋で見ると手作りとは思えないほど綺麗で、しっかりとした作りのチケットだった。達筆な字でサインが書いてあり、紙に自体にラメでも入っているのかキラキラ光っている。
扇風機のそよぐ風でひらひらと亜子の手の中でチケットが揺れ動く。
「サーカスかぁ……」
公演日の日付は明後日。
亜子は忘れないように壁に掛けられたカレンダーに赤いマジックペンで大きな丸で記しをつけて、チケットを鞄の中にしまうのだった。
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