第四章  別処沼公園

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 ぼくの住んでいる場所から、自転車を飛ばせば、40分くらいの場所なので、ぼくは、主に「自転車通勤」をしていました。 「自転車通勤でも、交通費は出すよ」  と、塾長が約束してくれたせいでもあります。    まあ、雨の日は、車で行って100円駐車場に停車していました。    ・・・ところが。  その日は、 「雨」  の予報じゃなかったのに、帰宅する、「夜10時」に外に出てみると、「大雨」だったのです。  とても「自転車」で帰る気にはなれませんでした。    ぼくは、 「ふ」  と、あの「俊藤紀子さん」を、思い出しまた。    もらった「名刺」を、財布の中に入れっぱなしにしていました。   「名刺」を取り出すと、   ・・・奇妙に「懐かしい」ような気分になりました。      ぼくはケータイで、会社の「東彩玉交通」の方に「電話」をいれてみました。    訊いてみると、 「俊藤ですね。すぐにうかがわせます」  という「答え」です。 「復帰できたんだな」  と、ぼくは、少しだけ「うれしく」なりました。
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