第一章  病院のタブー  

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第一章  病院のタブー  

 一度、「共和病院」という総合病院に「急性膵炎(お酒の飲みすぎです)」にかかって、入院したとき、病室だけでなく病棟のほとんどの方と「仲良く」口を「きく」ようになったことがあります。 「急性膵炎(すいえん)」というのも、辛い病気で「死んだ方がマシだ」と、思うほどに「苦しい」のですが。  治療には3週間から5週間は、かかります。  でも、最初の数日で「死ななければ」、退院して「世間」に戻ってこられます。。。    けれどそのとき、ぼくのはいった「共和病院」の4階病棟は、ほとんどが「末期の癌患者さん」ばかりでした。  中には、とってもエレガントな中年女性で、「洋裁の先生」をしている方もおられました。バイバス手術を受けて「胆汁」をとられていたのですが、「手術は無理」、抗がん剤投与以外に「治療」の方法がない。。。という「診断」で・・・    抗がん剤というのは、髪が抜けたり、容貌をかえたりしてしまいます。  その方は、その「治療」を拒否し、「通院して様子を見る」という決意をされて退院されていきました・・・
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