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家々が軒を連ねる住宅街の中心に、ぽっかりと空いたようにある広い広い土の広場、名前は空き地。
土管があって、草があって、高校生が良く通る通学路と空き地を隔てる柵があるだけの、名前は空き地。
この場所は“土”と言うんじゃないのか?何で空き地と呼ぶんだろう。
今は上から、水がたくさん降って来ている。
上は“空”で、水は“雨”と言うらしい。意味不じゃあないか、矛盾じゃあないか。
雨が私の家と言う名のダンボールと言う箱に当たって、うるさい。
ポタッポタッポタッ♪
昔覗いた絵本に、「雨が音楽を奏でるように」とか書いてあった。
実際は……違う。実際は
ボダダダダダダダダダダ!!!!
……とまぁこんな具合にとってもうるさい。
人間って良く分からないな。空き地は土で良いじゃないか。水は水だろう、上は上だ。
え?私は人間じゃないのかって?
私、いや僕か?うちか自分かアタイかわしか、まぁ私でいいや。
私は可愛い子猫です。
ミャー
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