猫々パニック

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「チョコは嫌いかぁ……ねぇ、猫ちゃん。あの人は今日は来た?」 あの人……アイツか、あの部活帰りの汗くさい体と、それとは対照的な爽やかな笑顔で私の体を撫で回してくる男。 今日はまだ来てない。というか、人間って私が返事が出来ないの知ってるよね? なんだか悪い気がするからあんまり話しかけないで欲しいな。 「あの人来てくれないかな♪カッコイイよね、あの人」 私はみずきのほうがレベル高いと思う。 みずきとあの男は、学校帰りに私を撫で回していく常連だった。三日前くらいにたまたま鉢合わせて、みずきは恋に落ちちゃったらしい。 男は言った。 「猫は好きなの?」 みずきは答えた。 「は……はい、大好きです!!」 「そっか、俺も大好きだよ!!家に猫3匹飼ってるんだ!!」 なら私を拾って行けよ。 ……と思ったけどまぁ悪い奴じゃなさそうだしなにか事情があるんだろ。 とにかくそんなような会話をしてたよ、うん。 みずきは魚肉にかぶりつく私を嬉しそうに眺めながら笑った。 「今度会えたらメアド聞いてみるね♪私頑張るよ!!猫ちゃん」 そう言って、みずきは駆け出して行った。 人間って本当に面白い生き物だ。ミャッミャッミャ(笑)
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