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「やあ、目が覚めたようだね」
茶色の男が話し掛けた。
こいつは、こいつらは……
エサだ。
俺のエサ。喰い物だ。
『ガ、ガァァ……』
喰い物だ、思った瞬間腹が減った。喰いたい喰いたい喰いたい……
喰わせろ。
「あ、それ以上動くと」
『!?』
体が、動かない……なんだ、なんなんだ!
「アリサ君。今の内に『あれ』をこのアラガミに」
「あ、はい」
アリサと呼ばれた赤服の女は手にしていた物を俺に向けた。
俺に向かってなにかを撃ったと思ったら急に周りが遠く感じはじめた。
「次に目が覚めるのは予定では12000秒後だ」
最後に聞こえたのはそんな声だった
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