運命の日

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悪魔の言葉に、美夕は思わず自分の耳を疑った。 「復讐、出来るの……!?」 「あぁ」 悪魔は妖しく微笑む。 それはまるで、人間を嘲笑うかのように見えた。 対照的に、天使の顔は青ざめている。 「死者を生き返らすなんて冒涜ですっ!!そんなことしたら、あなたの魂は……っ!!」 「一生、救われないだろうな」 悪魔は平然と言い切った。 美夕には全くわけがわからない。 「どういうこと?」 「俺はお前の願いを叶える代わりに、人間の1番大切なもの、すなわち魂を貰う。 悪魔に渡った魂は未来永劫救われることは、ない」 悪魔は口元を吊り上げて笑った。 それでも、お前は復讐を望むか? お前にその覚悟があるのか? 悪魔の目はそう問い掛けている。
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