あなたと出会う確率。

3/3

24人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
  なんか今更だけど思うんだ。 個性って大切だなあって。 収録していると色々な人に会うけど、一人一人違う。同じ人なんていない。 「なあなあ、」 「ん?どうかした?」 「俺の名前呼んでみて」 「いきなりどうしたの?」 「いいから!」 「…緋優くん、」 そう思うと、こういう音で、俺の名前を耳に届けてくれるのもお前だけ。 「なになに?今日はやけに甘えてくるじゃん。緋優くんにしては珍しい」 「うっさい!」 「まあ嬉しいけど、」 「頭撫でんなっ」 とか言いつつ嬉しいけど、絶対口には出さない。俺の方が年上なのに、こういう行為をされる側って。俺のプライドがあるじゃん?中々口には出せないよ。 「緋優くん、」 「なんだよ」 「俺の名前も呼んでよ」 「……んと、」 「聞こえないよ?」 「…っ、旬都!」 「ふふ、緋優くん顔真っ赤」 「ばかっ、」 ただ思うんだよね。 俺と旬都も一人しかいないそんな中で、二人とも惹かれあって、恋人関係になる。それって凄い確率なんじゃないかって。広大に広がる宇宙(そら)から、無数に存在する星を見つけるように。 (あなたと出会う確率。) (旬都好き、) (俺も好きだよ) (ずっと一緒にいような) (俺が離さないから) (良くそういう台詞言えるな) end. ――――――――――― あれこんなはずじゃ…。 あ、これほすとこんびですよ。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加