プロローグ~始まり~

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「さて、じゃあ早速向かおう──」 俺がそう呼びかけようとすると、 クゥ…… 小さいながらも、お腹が空いたことを知らせる音が。 ちなみに俺ではない事を補足させてもらう。 「……ご飯を優先しますか」 「……すみません……」 赤くなりながら、消え入りそうな声で彼女が呟く。 そして、俺達はそのまま近くの店に入った。 「…………」 「…………」 席に着いて一通り注文を終えると、俺達の席は静かになった。 ……き、気まずい。 初対面だから仕方ないかもしんないけど……うん、気まずい。 何喋ればいいのかな、俺? 奇数数えたらいいかな……いや、何で? 「あの……」 「ひゃい!?」 急に話しかけられたので、声がすんごい裏返った。
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