プロローグ~始まり~

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しばらくしてようやく笑い終えた彼女は、俺の様子に気づいて慌ててこう言った。 「ご、ごめんなさいっ!つい……」 「だ、大丈夫……。そんなに気にしてないから」 ダメージは負ったけど、雰囲気が少し明るくなったので、結果オーライ。と考えよう、うん。 「ところで、さっき何か言いかけたけど、何かな?」 「あ、えと、名前聞いてなかったなと思って……」 「あ、そっか。名前言ってなかったね。俺、平良 優馬(たいら ゆうま)。君は?」 「私、夏里 空花(なつさと そらか)っていいます」 「そっか。よろしくね、空花さん」 「あ、はいっ」 丁度、料理が運ばれてきたので、そのまま食べ始めた。 しばらくして、お互いの皿が空になったのを見て、尋ねた。 「そういえば、家ってどこなの?」 「えっと、確か――」 その時、彼女の携帯が鳴った。
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