四階の姿見鏡

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事件から数ヶ月後、丁度みんなが事件の事を忘れかけてきたその頃だった…… ある日、彼が自殺した教室で授業を受けている生徒が奇妙な事を言い始めたのだ。 「なんか、さっきからギシギシ音してねぇか?」 「ギシギシ?」 他の生徒も耳を澄ましてみると、確かにギシギシという音が聞こえている。 何でだ? 辺りを見回すと、異変に気付く。 「あれだ…天井が揺れてる……」 天井が上下に揺れてたのだ。 だが、おかしい…… ここが二階や三階ならばまだ理解はできる。上にも階があり、生徒が走り回れば多少は揺れるかもしれない。 しかし、ここは四階だ。 ここの校舎には五階以上は存在しない。この教室の上には、屋上しか存在しないのだ……
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