9人が本棚に入れています
本棚に追加
もう、
どれくらい経っただろう?
彼が私に別れを告げてから。
「………っ」
悔しくて唇を噛んで。
振られることに
抵抗があった訳じゃない。
振られたことが
悔しかった訳じゃない。
ただ、彼が…
彼が…、
どうしたと言うんだろう…
今更、今更…遅い。
告げられなかった言葉たちは。
今もここに、ちゃんと居るのに。
「…悔しい」
小さく呟けば、俯いて。
とぼとぼ歩いて、
近くのベンチに腰掛けた。
最初のコメントを投稿しよう!