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「ぇ?」 頭の中にハテナが廻る。 固まる、 とでも言う状態だろうか。 思考回路が止まったみたいに、何も考えられなくて。 真っ白な頭で考えたのは… 数秒前の彼の言葉。 別れよう なんて、言われても… 「もう一度言うね、別れよう?」 優しい物言いも。 ふわりと、人懐っこい笑みも。 何も、何も変わらないのに。 彼は言った。そう言った。 別れよう と。 私から、離れようとするために。
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