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消防団的な奴がすぐに来た。
………ってわけではない。
そこには誰がいたと思う?
そこには名門セントレア魔法学校が誇る優秀な生徒達がいた。
彼らの中で水属性の魔法を使えるものは沢山いただろう。
射程距離さえあれば、その魔法で簡単に消火出来るという訳だ。
案の定、簡単に消火してしまった。
消火専門の魔法団〔消防的なもの〕が到着した頃には、生徒達は自分の部屋に戻ろうとしていた。
魔法団は唖然としており、水で濡れた黒い一室を眺めるだけだった。
そして、時間が経つにつれ、野次馬も集まっていた。
収集はついたものの、学外寮の周りは人だらけ。
生徒が迷惑したのは言うまでもない。
――――
トコッ、トコッ、トコッ……。
学外寮に溜まる人だかりの中、外へ行こうとする人物がいた。
「これでいいですね?」
別に人だかりに入ろうと思わなければ、入ることはないのに、その人物は中から出ようとしている。
生徒でなければ、中から外へ出ることはしないだろう。
そして、その人物……いや、その女性は生徒ではない。
行動は著しく不可解だった。
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