呼んでよ。

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  「呼んでほしい?」 「――っ…」 再び言われて、全身や細胞が、彼の声で奮い立っているような感じ。 ……違和感。 それはとても心地よい違和感。 昂希君の顔が肩にあって、頬骨辺りに彼の髪が触れてる。 それにさえも、反応してしまう。 「や、だ…ちょっ、離れて…」 「まず答えろよ」 やだ、ヤメテ。 耳元で言わないで。 私、耳弱いのに……。 「答えたら…。 答えたら、呼んでくれるの?」 「呼んでください、って言ったら」 はは。 そりゃ、とんだご命令だ。  
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