呼んでよ。

22/33
前へ
/506ページ
次へ
    「いい加減、見せて、顔」 彼が、顔を隠す私の腕を掴んだ。 快楽に溺れている、私の顔。 さらけ出すものならば、羞恥以外の何者でもなくて、ずっと隠していた。 だけど彼はそれを嫌がっていた。 ついに痺れを切らしたらしく、掴んだまま引っ張って、ベッドに押さえる。 私は咄嗟に、シーツを掴んでいた片方の腕で隠そうとしたけど。 「ダーメ」 呆気なく、昂希君に制された。 無防備になった顔を見られて、一気に恥ずかしさが押し寄せてくる。 「やっ、やだ…」 昂希君の力が強くて、腕が動かせない。 違う…。 私の力がもう残ってないんだ。  
/506ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4026人が本棚に入れています
本棚に追加