呼んでよ。

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    「ボサっとしてないで、出ろよ」 少し考えていて、手が止まってたから、溜め息混じりに言われた。 「…うん」 良い、んだよね。 私はカバンを持つと、ドアを開けて、車内から外に出た。 隣同士で歩いて、建物に入って。 外壁の内側にある、オートロックの番号を押して、ロックを解く。 「へー。 オートロックなんだ。 一人暮らしの女なら、必要だよな」 「うん、そだね」 この家を決めたのは、そこにある。 あと、エレベーター付きだとか。 南向きだとか、エアコンが完全装備されてるだとか。 色々と条件が良かった。  
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