呼んでよ。

31/33
前へ
/506ページ
次へ
    「つーか、高松なにしてんの?」 大倉さんは、ジャージのズボンのポケットに両手を突っ込む。 そういや、さっきも高松って言ってた。 高松って昂希君の名字か。 高松…。 高松。 どっかで聞いたことある。 でも、思い出せない。 「なにって、別に関係なくね」 「うわ、素っ気な! お前、昔と全然変わってねーのな」 「そうかもな」 2人が会話しているなか。 私は一人、もんもんと考え事をしていた。 いつ、どこで名前聞いたっけか、と。 「……そこの女、ダレ?」 昂希君と、驚きの再会をしたあまりか、今気付いたとでも言うように、大倉さんが私を指差してきた。  
/506ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4028人が本棚に入れています
本棚に追加