君との距離

また一緒に。

１時前、定食屋についた。

私のバイト先。

従業員用の裏口から中に入って、更衣室に繋がる廊下を少し歩く。

丁度、更衣室から人が出てきた。

古株の従業員で、年齢不詳だが、２０代だと思われる、若い女性の人。

「おはよーございます」

目が合って、元気に挨拶をすると。

「夏南ちん寝不足？」

開口一番。

女性は言った。

「え？なんでですか？」

「目の下、くま出来てるよー？」

女性は自分の目元を指の腹で押さえる。

ああ、そうか。

寝たのが遅かったから。

言われるまで、気付きもしなかったなんて、頭働いてないかも。

「はは」

なんか、愛想笑いしかできなかった。