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「昂希君」
「なに？」
彼の肩に片手を乗せ、少し背伸びをして、静かに触れるだけのキスをした。
外だとか、恥ずかしいとか今はそんなことどうでもよかった。
私と同じ気持ちだって知ったら、彼が好きで、好きで好きで仕方なくなって、
愛しくて、
ただ触れたい、と思った。
唇を離して、薄く開いた目に映ったのは、目を見開いた顔の昂希君。
私からのキスに驚いたんだろう。
外は恥ずかしいだの何だの言ってたんだから、この行動力には自分でも驚かされる。
「そんな可愛いことして」
昂希君が、私の頬を片手で包み込む。
「ここで襲われたいの？」
「ち、違っ。
そんなつもりでしたんじゃ……」
「バーカ、わかってるよ」
「……」
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