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だが、次の瞬間『スタッ』っと彼は足を止め、気分を台無しにされたような顔をした。
人がいたからだ。
扉の前からでは、扉やら壁やらがじゃまになって気づかなかったが、女子生徒がフェンス外の曲がり角のところにいる。
ちょうど昼寝場所の通り道の真上だ、ついてない。
だが、もちろん龍飛はそんなことで引き返すようなヤツではない。邪魔なら早々に立ち去ってもらうだけだ。
そう思って、彼は女子に近づいて行った。
……しかし、疑問が浮かび、また足を止めた。
何故彼女はフェンスの外にいる？
確かに、この影倉高の屋上は
『影の観光スポットベスト10』に入るとか聞いたことはある。見に来るヤツもいるだろう。
龍飛もそれだからこそ、昼寝場所に選んだと言える。
だが、フェンスの内でも十分良いはずだ。
そう思った矢先だった。
目の前の女子生徒が目の前の虚空に飛び出したのは！
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