寄生虫女

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普通なら独立して、一人暮らしして、恋を謳歌してるはずなのだ でも私はあえて!あえて親を心配させないように、実家をでないでここに居着いている… 妹は大学卒業してからすぐに独立して、一人暮らしを始めた 弟は高校三年で、今大学受験に大急がしである なんとなく私だけが…家で浮いている 今年28歳になったアラサー女、蝶野うさぎは縁側でスイカを貪っている うだる暑さに日曜日は毎週こうだ ただいつもと違うのは、夕方私はライブに行く。大好きなテクノバンドのライブ『シルバーリング愛』である いつまで経っても片付かない私の部屋を、お母さんは怒鳴り始めた つられたかのように、お父さんも文句いいだす そして弟が言った 『姉ちゃん、せめてゴミだけゴミ袋つめてライブいけよ…異臭放ってるよ』 私はスイカを台所に置くと、頭にタオルを巻いてゴミ袋に不必要な物を乱暴に入れた 生ゴミじゃあるまいし…ペットボトルだの、お菓子袋くらいいいじゃない ホントみんないちいちうるさい
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