芋虫は蝶々になった!

3/13
前へ
/73ページ
次へ
日曜日のお昼、私は病室をノックした 『はいどうぞ』と明るい声が聞こえた 『ジョージさん、大丈夫?』と私は小さな花束をテーブルに置いた 『うさぎちゃんどうしたの』 『それはこっちの台詞よ。店長もハッキリ言ってくれないから心配もするわよ!』 『ごめん、ごめん。ちょっと若い子には言いにくい病気なんだ』とジョージさんは笑った そしてテーブルの引き出しから一枚の紙を出して私に見せた 【痔ろうについての説明】 『痔…ですか?』 『そう痔の中でもキングなんだよ。手術もしたしな。しばらく山にもいけそうにないよ』と笑った 『そんなにすごい痔なんですか?』 『前からだったんだけど、12月入って急に悪くなって、即手術さ。痛いんだぜ~まあ静養がてらゆっくりしようかと思って』 その時、いきなりドアが開いた! 泣きながら走り込んできた黒服の女…この人… 『ジョージちゃん!黙ってるなんてひどい!私どれだけ心配したか。盲腸の時も我慢しずぎて、手術になるし、いつも無理しすぎよぉ~!』 愛だ!私の前に愛がいる! しかもジョージちゃんなんて!どんな仲なの? 『こら愛。他にも見舞い客きてんだぞ。』とジョージさんは笑った 『ああ…すみません…』 『私愛さんのファンなんです。だからライブは欠かさず参加してます!』 『ありがとうございますぅ…お見苦しいところお見せしましたぁ』 『うさぎちゃん、実は愛は俺の彼女なんだ。びっくりした?』 私はめんたま飛び出るくらい驚いた!
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1807人が本棚に入れています
本棚に追加