暇だぁ~怪盗さじんのある日

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遊びに行くには遅い時間になった。 夕飯を食べに行くような時間。 だが、俺はあまり躊躇せずにずかずかと彩華のアジトに上がりこんだ。 ヤツのところも大所帯だ。 1人2人増えたところでわかるまい。 「おー、さじん、何やってんだ?」 ……ばれた。 早すぎないか? 「遊びに来たぞー」 「で、土産?」 俺の手持ちを指差して手を差し出す。 察しのいいやつは嫌いだ(笑) その手に袋を渡してやると、袋を覗き込み、数瞬考える。 「まぁ、メシ食ってないんだろ?俺もこれからだから、食ってけよ」 「彩華ぁ、華水たちはー?」 「何だ、SAJINはあいつらが目的か」 しゃがみこんで目を合わせながら彩華が笑う。 ぽんぽんと頭を撫でながら、しゃがんだまま俺を見上げる。 「じゃ、ここじゃなくて食事は俺の部屋にするか」 通りかかった手下を捕まえて、彩華が二言三言囁く。 心得たように指示をされた手下が奥へ消えた。 こいつのとこは躾がいいというか、何というか…。俺んとこはこうはいかないなぁ。 彩華の部屋に運ばれてきた食事は、豪華ではなかったが、旨かった。 ホワイトタイガーと遊ぶ…というか、大きくなりすぎたやつらに遊ばれたSAJINは中々メシを食わなくて困った。 …SAJIN喰われるかと思った。 が、当人たちはハードなじゃれあいを楽しんでいるようだから、まぁいっか。 じゃれてるというか、SAJINは踏まれてつぶされてたような気がするが…。
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