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僕が飛ばした紙飛行機の手紙を
優しく受け取ってくれた
そして微笑みながら
「大切に読むね」
と言ってくれた
高鳴る胸
お互い淡く頬を染める。
「…そっちの世界は楽しい?」
僕は思い切って聞いてみた
「まぁ、楽しい‥かな?」
僕が囚われの身だと知っている
あの子は少し気まずそうに答えた
「そっか…」
「きっと大丈夫。
いつか自由になれる時が
くるからっ!」
少し暗くなった僕を
必死に励まそうとしている
あの子を見て僕は思わず
笑ってしまった
そして僕は
「ありがとう。」
とだけ答えて急いで牢へと戻る
牢に居ないのがバレたら
こんなささやかな幸せさえも
簡単に壊されるから…
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