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芽生え
ゆうこ『芋君大丈夫?』
運転席に座りながら優しく聞いてきた
僕『あぁ…ちょっと酔っただけやから』
ゆうこ『そう。ちょっと話してもいい?』
ゆうこちゃんとは、小田桐の事もあってか、あんまり自分から進んで会話したことも少なく、なんか緊張した
僕『い…いいよ』
ぎこちない返事↘
ゆうこ『あたしも酔っ払ってきたかも』
確かに
ゆうこちゃんの色白なほっぺた
窓ガラスから入ってくる月の光に照らされてピンク色に染まってる
ちょっとドキドキした
ゆうこ『なみのことなんだけど…』
僕『なみちゃん?』
さらにドキッとした
ゆうこ『芋君が良ければ付き合ってあげてよ』
いきなりなんやねんって思ったけど
僕『なみちゃんイイ子やけど今は友達としてしか考えられん』
素直な気持ちを伝えた
ゆうこ『そっかぁ…しょうがないね。なんかごめんね』
僕『うん…』
自分の中で、なみちゃんの気持ちに応えてあげられない申し訳なさと
また別に理由のわからないイライラした気持ちが湧いてきた
しばらく沈黙
その空気を察したのか
ゆうこ『あたし戻るね』
と言い車を出た
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