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「ふぅん…。」
あっちゃんはいつもみたいなからかう素振りはなく、ただ私をジッと、凝視する。
「…何?」
「………。」
あっちゃんが黙ったまま私を見ていたから、私達は暫く見つめあっていた。
2、3分は経ったのだろうか。
ヤバい…。
もう、持たないかも…。
私の方が、限界にきていて。
そろそろ逃げ出したい気持ちになり始めていると、
「ご飯、食べよ?」
あっちゃんはいつものニッコリとした表情に戻り、ご飯仕度を再開する。
「???」
訳がわからず、目をパチクリさせる私。
そうしてる間にも、手際よくあっちゃんは朝ご飯を用意してくれて。
でも、食卓は静か。いつものひねくれた声は聞こえない。
私は逃げずにゆっくり食べることはできたけど、何だかいつも以上に居心地が悪い気がして。
モヤモヤとした感じだけが、残った。
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