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私は慌ててフォローする。
「そ、そんなことないよっ!!ただ、下の子達が言うにはすごく尊敬してるんだけど、役員の皆、見目麗しくて完璧だから軽く質問するにもちょっと近寄りがたいだけで…。それにほら、逆に私は平凡だし、生徒会直接の先輩じゃないから、気楽に話しやすいんだよ、きっと。」
これでもかというくらい、必死になってフォローしたせいか、ゼーゼーと、少し息が切れた。
「…っ。」
…そしてきっと今の私はすごい顔をしてるんだろうなぁ…。
だって、私の顔を見て、あの『クールビューティー』と名高い高峰君が、腹を抱えて笑ってるのだから。
「プフッ。可笑しいね、廣崎さんっ。」
あぁ、この滅多に見られないレアな笑顔が、今まさに、私だけに向けられているなんて。
…夏休みで、本当によかった。
今この光景を見られたら、私、ファンに半殺しにされていたよ…。
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