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お昼前、一旦帰宅したあたしは、星那を誘った。
「セナちゃん、カラオケ行こ♪」
「え?ママ、なんで?」
「早く、早く♪陽くんが待ってるから。」
「うん!」
車の中で星那は、思い出したように
「目が覚めたら、ママがいなかった‥。」
と悲しい声で言ったけど、カラオケルームに着くと機嫌も直った。
陽と星那が、アニメソングをデュエットしている。
星那が知ってそうな歌をチョイスして、歌ってくれている彼の優しさを感じる。
「ママ、これ一緒に歌って♪」
「イイよ♪」
陽が大学を卒業するのは、来春‥
いつか、あたし達は家族になるんだ‥
星那の可愛い歌声が、小さな部屋に響いていた。
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