◇Ⅰ◇薬師ルゥリン

32/37
前へ
/113ページ
次へ
翌朝、朝食の席には昨晩遅くまで薬を調合していたにもかかわらず、ルゥリンが一番に現れた。 昨夜のドレス姿とは打って変わり、質素だが清潔な白衣姿だった。                 「おはようございます。」                後から顔を出してきたアビィンは少し驚いた表情で席につき、思った。                『昨日の夜は、まるで高貴な姫のようでビックリしたけれど、今朝は普通の娘に見える。不思議な薬師様だ…』                ちなみに、深酒で早々と床についたはずのポルトは、というと朝食を辞退し未だベットの中にいるらしい。
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加