球技大会

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9月1日、今日は大崎学園の始業式 大抵の学校が今日始業式だろう 大崎学園の校門では中学生と高校生で込み合っていた この学校は中等部と高等部があり校舎で別れている 「夏美!おはよー!」 「真奈!」 「なんかみんな焼けてんねー!ありゃ水着焼けだな」 「私たちは室内だからそんなに焼けないもんね」 「いいなー、私も海行きたかった!」 「まだ間に合うよ」 「海は夏休みに行くもんなの!」 「なんだよそのこだわり(笑)」 他愛のない話をしながら私たちは教室に向かった 「あ、あの!福岡先輩!」 「は、はい」 「これ受け取ってください!」 知らない後輩から受け取ったもの… それは可愛らしい一口サイズのクッキーがいっぱい入った袋だった 「あ、ありがとう」 「それじゃあ!」 それだけいうとその女の子は顔を真っ赤にしながら走り去ってしまった 「2学期そうそうモテモテだね~、女の子に」 「なんでだろうね」 「かっこいいからじゃないの?多分夏美があの子に付き合ってっていったらあの子100%OKっていうよ」 「私はレズじゃありません」 「わかってるって(笑)」 2年の1学期からなぜだかやたら女の子になにか物や手紙をもらうようになった 真奈がいうにはかっこいいかららしいけど… 自分じゃよくわからないものだ 男じゃなくて女にモテモテか… まあいっか 「福岡ー!勝負しろー!」 「朝っぱらからうっさいな!」 こいつは田中渓太(たなかけいた) とにかくうるさい奴 「腕相撲の勝負だ!」 「渓太もう何回も負けてんじゃん」 「うるせー!はやくやんぞ!」 ―――――KO――――― 「なんかいやっても結果は同じだから」 「こいつ女じゃねえって」 「どうも」 毎回渓太と腕相撲をしては私が勝つというお決まりのパターン もう飽き飽き… ――――――…………… ――――………… ――…… 始業式も終わり私たちバスケ部は部活があるため、部室で練習着に着替えていた 「夏美ー、頼みがある」 「なに?」 「ジュース買ってきて!バヤリースのオレンジ!」 「はいはい」 真奈は時々私をいいように使うんだから… 疲れちゃうっつうの まあ、真奈のそういうところも好きなんだけどね
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