開けてはいけない

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あるところにアパートに一人暮らしの女子大学生がいた。 年末12月31日の夜。 大掃除も終えて、年越しテレビを見ていた。 携帯電話が鳴った。 いたずら好きの友人からだ。 「今バイト終わったから、アパートへ遊びに行っていい?15分ぐらいで着くから。」 ……………… ドン!ドン!ドン!ドン!… それから15分後、ドアがノックされた。 友人が来たと思いドアの覗き穴を覗いた。 誰もいない… きっと隠れて驚かそうとしているんだ。 ドン!ドン!ドン!ドン!… ノックは続いている。 「はいはい。今開けるから。」 女子大生がカギを開けようとした時、 突然携帯がなった。 着信の表示は家に来るはずの友人からだった。 「もしもし。今開けるからそんなに叩かないで。」 「開けちゃダメ!」 携帯の向こうで、あせっている様子で友人が叫んだ。 「今あなたのアパートの階段を、変な女が四つん這いで昇ってのよ!」
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