第一章 お隣の声

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 わたしは、この話を、ナースにしてみました。 「何いってるのよ。幻聴(げんちょう)に決まってるわ。気のせいよ」  という「答え」が返ってくるのを期待していたのかも、知れません。  しかし。。。  ベテランのナースは少し微笑んで、 「ここは病院ですから」  と、言い残して出て行ってしまいました。  半分冗談でいったのでしょう。  けれど・・・  半分は、本心だったのかも知れません。 「ここは病院ですから」  入院中にその言葉の意味を、知ることになりました。               (第二章に続く)
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