第一章 お隣の声

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 病院の「造り」は、廊下を仕切りにして南側が大部屋、北側が個室です。  一番西側に階段とエレベーターがあり、その手前にナース・センターがあります。 (患者が勝手に病棟を出ないように監視の意味もあるでしょうね)  ぼくは、よく、点滴棒(移動式になっています)を持ったまま一階の売店に出ようとして、ナースに怒られました。  ぼくは、個室にはいっていました。  個室にはいっている患者は、重病の方ばかりです。(わたしもかなり重病でしたが、本人にあまり「重病」意識がありませんでしたw)  重病ですから、そのまま助からずに「死んでしまう」方も多いのです。
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