第一章 お隣の声

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 わたしは一番西側の個室でした。    隣(東側)の部屋には、かなり御高齢(ごこうれい)の御婦人が入室されていました。    人が年を取るということの残酷さを感じさせられました。  市立病院の個室の壁は薄いので、唸り声や叫び声が、一日中聴こえていました。  わたしは夜眠れないので、導眠剤をもらっていました。    それでも夜、あまりに騒がしいので、起こされてしまったこともあります。  やっと点滴から解放されて数日のこと・・・
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