第一章 お隣の声

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 ぼくは、びっくりさせられました。  隣の部屋は、ドアが開け放たれてい、中はガラーンとした空室のままだったのです。  空の部屋の、患者ネーム枠にも、もちろんネームは、はいっていませんでした。    考えてみれば、掃除(そうじ)やベッドの交換もせずに、死亡者の出た部屋に、新しく「患者」をいれるなどということは、いくら市立病院でもやるはずはありません。  では。。。  いったい?
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