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『雲ひとつない』
1
どうしてかな?
いつもうまくいかないんだ
欲しがっているものは
僕を通り過ぎる
目の前の君
手を伸ばすと届きそうだ
ためらってはまた
動けないまま
※
口を開くと想いが溢れそうで
慌ててうつむいてしまう
こんな僕は馬鹿なんだろう
5月の風が僕を責める
2
ため息はまた
この部屋に積もって
見ない振りはいつも
失敗するんだ
※
裏も表もない君が好きだと
言えるほど強くなりたい
なんて僕は臆病者さ
5月の風は僕を責める
3
フェアじゃないって言い訳を
何回繰り返してきた?
逃げてばかりな僕の方がよっぽどフェアじゃないだろう?
※
後悔しながらすごした日々を
あと一回後悔しよう
もう僕は逃げ出さないから
傷付いたって君がほしい
※
もしも明日が笑えるほどに
雲ひとつない天気なら
君に全て打ち明けようかな
もしも僕が泣いたとしても
5月の風は優しいだろう
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