本当に君が好き。

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  前は話せるだけで嬉しかった。 今は、それ以上のものを求めてしまう。 「今日もかわいーね!」 「ありがとー。」 「ねー好き!」 「はいはい。」 相変わらず人の告白を、さらりと交わす彼女。 ほんとーに好きなのに口に出しても伝わらない。 俺の事、好きなはずなのに。 これは彼女の友達から聞いたから間違いない。 両思いなはずなのに片想い。 素直にならない彼女に、ちょっと意地悪してやろうと思って彼女が出来たフリをした。のに。 「ねー俺、彼女出来たよー。」 「…あっそ。おめでとー。良かったね。」 顔色一つ変えずに言う彼女。 えーなにそれ。なんなの。 その呆気ない態度。 普通好きなら動揺とか、ちょっと泣いたりするんじゃないの? 俺が泣きそうだよ。 前はさ、前は、話せるだけで十分だったんだ。 でも、やっぱり健全な男子な訳だから、ちゅーとかしたいわけで。 付き合った子にしか手は出さないわけで。 それよりも、他の奴なんのモノになってほしくないわけで。 ちょー欲張りになるんだよねー。 ねー。 どれだけ『好き』を伝えれば、君に伝わるのかな。
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