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「市内の病院で入院中だってさ」
「入院するほど酷かったのか?」
「まあ、 そういうことでしょ。 一ヶ月後くらいには登校できるらしいぜ」
「……そうか」
入院するほどの骨折をしたのか。
しかし、 誰に掴まれたんだ? 他に人はいないはず……。 と、 なると…………まさかな。 そんなことあるわけ……あるわけ無いだろ。
そんな疑問を浮かべていたら辰巳が話し掛けてきた。
「というわけで、 今日の放課後。 まあ、 これからだけど……岬さんのお見舞いに行こうぜ!」
「……好きなのか?」
「何でそうなるの! 俺の言葉パクるなよ!」
……お前が俺に言ったのが悪いんだろ。
「……悪かった。 で、 そんなに手の跡が見たいのか?」
「んな……。 俺は入院したと聞いたから心配でお見舞いに……な」
「嘘をつくな。 手の跡が見たくてしょうがないんだろ」
「くっ……。 まあ、 お見舞いついでに見せてもらおうかなーーってね」
……やっぱりな。
「……すまん。 俺はパスだ」
「ええーー! 何でだよーー! 一緒にお見舞い行こうぜ」
「断る。 俺は暇じゃないんだ」
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